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2020年5月

2020-05-09

ちいさな星座絵にまつわる ちいさな物語Ⅲ

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その昔

星は今よりもずっと

光り輝いていたんだって

   

☆・・・・・☆・・・・・☆・・・・・☆・・・・・☆

  

ある星座の採集者のおはなし

私はそれまで星を美しいと思ったことはありませんでした。

生まれてからずっと視力が弱く

私が見上げる天は漆黒で、輝く星というものをみたことがないのです。

はじめて星座を採集した日、手のなかで輝く星のなんと美しいことよ。

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それから、私はこうして星座をつかまえては

星をながめるのが好きになりました。

漆黒の天を見上げては

手のなかの星たちが輝いているのを想像するのです。

それからです

私が星を美しいと思うようになったのは。

 

☆・・・・・☆・・・・・☆・・・・・☆・・・・・☆

 

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ある星座の採集者のおはなし

なにもかも嫌になって、私は旅にでたのです。

とくべつ行きたい場所もない

会いたい人もいない

目的もない旅だったので

天の道しるべに従い、北へ北へとむかいました。

ある時ほんの気まぐれに星座の採集の仕方を教わり

実際に採ってみたのです。

 

道しるべの星 こぐま座

 

手のなかのちいさな星座をみて、何故か私は泣きました。

ずいぶんと長い時間そうしていたと思います。

それは、心を揺さぶるものはなく

なにも感じなかった私のなかに灯った

ちいさな希望の光でした。

 

まだなにも始まっていない

まだなにも終わっていない

いつしか私は0ゼロにもどっていました

 

それから各地へ向かい、こぐま座を集めはじめました。

その時から、私はただの放浪者から旅人となったのです。

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ちいさな星座絵にまつわる ちいさな物語Ⅱ

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もとは羊皮紙に描かれたずいぶんと古いものです

写本屋の店主は不思議な微笑みをうかべていった。

 

これは私が手にいれた時には

すでにイニシャル部分のみでテクストはありませんでした。

こぐま座の採集方法?

知りませんな

私は愛でつつ手写本し、額装しては販売しているだけです。

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ものには、物語が必要な人とそうでない人がいる。

私は後者です

魚をささげている意味?

考えたこともありませんな

星座の採集など、全く興味ありませんよ。

私はこの狭く居心地のよい店内で

好きなものに囲まれ

手写本していたい

ただそれだけなのですよ。

なによりもエピソードを大切にする博士は

まるで信じられないという顔をして写本屋の店主をみつめていた。

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ちいさな星座絵にまつわる ちいさな物語Ⅰ

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ある日、標本箱にみなれぬものが置かれていた。

誰かの忘れものかしらと、いぶかしげに思っていると

これは “ある日のこぐま座” ですよ、誰の採集なのか名前はありませんねぇ…

いつのまにかやってきた博士はそういって

何時迄も楽しそうに手の中の星座をながめている。

 

☆・・・・・☆・・・・・☆・・・・・☆・・・・・☆

 

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よく観ると、こぐまにもいろいろあるんだねぇ

何時の間にかずいぶんと集まったものだ

どれも同じものがひとつもないなんて、なんとも面白いな。

 

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星座は、今の時期

こういうキーンと冷えた冬に多く採れるときいたことがある

待ってばかりもつまらないから、今度採集にいってみるかい?

 

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